インコって可愛くて愛嬌のある動物ですが、飼っている人の多くが頭を抱えている問題があります。
その一つが発情です。
一羽飼いしているインコも発情という行動が見受けられます。
どうしてそのような行動をしてしまうのでしょうか?
今回はインコの発情についてみていきましょう。
セキセイインコの発情原因
大型インコの場合、年にワンシーズンの定期的な発情期がありますが、
セキセイインコのような小型インコの場合、
繁殖に適した環境があれば年中発情してしまうようです。
セキセイインコの発情についていろいろな本を読んでまとめてみました。
一つづつその原因となる理由についてみていきます。
安全な環境
野生界ではいつどこに自分の天敵がいるか気を張っていることが多いです。ひなを安全に育てるには、身の安全が保てる場所を選ぶでしょう。
つまり、家で飼っているインコはいつでも身の安全が保たれています。
そのため、安全な環境は家で飼っている場合、すでに条件が満たされているのです。
十分な餌
これも野生のインコと比べて考えると、野生のインコもひなを育てるには十分な餌が必要です。そして、インコは求愛行動として蓄えた餌を吐き戻して好きな相手にプレゼントするという行為があります。
そのためにはやはり十分な餌が必要なのです。
そして、家のインコの場合、餌を探し回ったりすることなく、常に十分な餌がケージの中にある状態にあります。そのため、餌に関しても発情しやすい原因は満たされていることになりますね。
家のインコは野生のインコよりも発情しやすい環境が揃いやすいのかも!
日照時間
日照時間が10時間以上超えると発情しやすいと言われています。
しかし、そうとは言えないという声も聞かれているようです。
日照時間が長いとどうして発情するという理由に至ったのかは、以下のとおりです。
野生のインコは日照時間が長い時期に発情している。一年の中で日照時間が一番長くて10時間~11時間くらいだそう。
このことから家で飼っているインコも起こしている時間が長いと発情するのではないかと言われるようになったようです。
しかし、この日照時間についてははっきりと断定できないので、発情を対策する際、日照時間も気にしてみるくらいでいいでしょう。
10時間しか活動時間がないなんて短いですよね。
人間と同じように朝7時に起きて、寝るのは8時くらいなんて考えていたら、
ぜんぜん10時間以上起きていることになってしまいます。
絶対に10時間以内に寝かせないといけないということはないので、無理のないように生活を調整してみましょう。
温度
ひなを育てるのに適した温度のときに発情して繁殖しようとします。そのため、温かい季節に発情は起こりやすいです。
野生のインコは温かくなってきた春から夏にかけて繁殖しますが、家で飼っていれば、春でも冬でも常に丁度いい温度です。冬だからってケージにヒーターをつけてあげると、それが返って発情を誘発する原因にもなる可能性があります。
温かくしすぎも寒すぎも良くないということですね。
このように発情の原因はいろいろあります。
発情している状態が続くとどうなる?
発情しても何も問題なさそうだよ!好きにさせてくれ!
しかし、発情している状態が続くと、よくないことがたくさん起こります。
過度な発情は以下のような問題になります。
結果的に寿命が短くなるということになります。
発情が行き過ぎるとこのように病気になることも考えると、少しでも抑えることが必要になります。
大事なインコの寿命が短くなってしまうなんてとても悲しいことです。
発情はどの程度ならOK?
病院の先生いわく、飼っているインコは飼われる品種として繁殖力の高い遺伝子をもっているとも言われているようです。そのため、野生のインコよりも発情しやすいのは仕方がないとのこと。
それでも行き過ぎた発情は抑える必要があります。
行き過ぎた発情とはどの程度なのか、これは私の病院の先生の見解によるので参考までに、
・お尻を振る程度なら許容範囲〇
・止まり木全体に吐き戻しがあるなどの吐き戻しの量が異常なのは✖
私たち飼い主が見てこれは異常だな、見ていられない、なんて状態ならば、一度発情について病院に相談してみるのも一つの手です。
インコの発情を抑える方法
インコの発情の原因を知ったところで、発情が抑えられるようにできることを考えてました。
※完全に抑えられるという保障はありませんので、ご了承ください。
日照時間を考える
インコは1日の日照時間が長いと発情するとも言われているので、日照時間を野生のインコと近い生活になるように心がけてみましょう。
ちなみにここでいう日照とは家で飼っているインコでいう、部屋の明かりと考えます。
発情期に入る日照時間はだいたい11時間前後と言われています。
そのため、インコの1日の日照時間は10時間がよいと言われているので早寝遅起きを目指しましょう。
朝7時に起こしたら、夕方の5時には就寝するといった生活になると思います。
そう考えると1日24時間あるうちで10時間しか活動しないのはなんだか少ないように感じてしまいます。
しかし、野生のインコは太陽が昇ったら活動して日が沈んだら寝てという生活をしているので、インコにとっては決して短いというわけではないのかもしれません。
早寝させるだけで少しでも発情が抑えられればいいですね。
ちなみに、わが家のインコは早めに寝かせたほうがいいとは思って心がけてはいるのですが10時間以内にはできていません😅
- 9:00起床
- 21:00就寝
今のところこの生活リズムで発情が過剰になることなくきているのでこの生活で過ごしています。
暖かくしすぎない
インコの発情は本来暖かい時期になります。しかし、家で飼うと、冬でも部屋は暖房がついていて暖かいです。
暖かい状態が続いていると、冬でも発情が落ち着かないなんてことがあります。
寒くて可哀想という理由でむやみにインコ用のヒーターを使ってしまうと暖かくしすぎて発情のきっかけにもなる可能性があります。
冬の温度管理は温めすぎないことも必要ですね。
また、インコ用のヒーターが販売されていますが、病気をしていたり、寒そうにしていなければ、ヒーターを使わずに過ごすことも大切です。
私たち人間が寒いとつい、インコも寒そうと思ってヒーターを付けたくなりますが、
暖かくするからといっていいことがあるわけではないようです。
反対に、暖房や保温をしていると、発情だけでなく、自分の体温で寒さをしのごうとせずヒーターに頼ってしまって体力の低下も起きます。
そうなると、病気にもかかりやすくなってしまいます。
巣が作れそうなものを与えない
これはメスに当てはまる方法ですね。
巣を作れそうなものがあると、発情のきっかけになります。
えさ入れや、巣のように中に入れそうなものは巣と認識してしまうこともあります。
また、ケージの下に敷いている紙も巣をつくる材料と認識してしまうため、
紙をいじられないよう、網をしたりして防ぐ必要があります。
恋人になる存在を取り除く
特定のおもちゃや物に発情してしまう場合は、その対象物を取り除くことも対策になります。
そして、おもちゃ以外にも飼い主を恋人と認識してしまうこともあります。
かわいいけれど、なついているのと発情しているのはまた別です。
飼い主に発情している場合は、かまいすぎないようにする必要があります。
ちなみに、ぴーたんは飼い主の爪に発情します。
爪がインコのくちばしに似ているからなのでしょうか・・・
おもちゃを取り除くのは簡単ですが、厳しくしすぎると、返ってインコにストレスがかかってしまうこともあるので、代わりに違うおもちゃを与えるなどの工夫も必要でしょう。
餌を与えすぎない
えさが豊富だと今が繁殖するのに適していると解釈してしまうようです。
野生のインコとは違って季節によって餌が左右されないため、常に餌入れに餌がたくさん入っています。
日中仕事などで家にいない飼い主さんは餌が足りなくてかわいそうな思いさせたくないと餌を多めにいれる習慣があるかもしれません。
しかしそれは発情の原因になっているのです。
餌はあればあるだけ食べてしまうぴ~
インコには一日に必要なえさの量を考えて与えるようにしましょう。
フォージングをする
インコの発情の原因は退屈していることが原因ともいわれています。
野生のインコは常に天敵がいる中で生活をしていて、餌の確保や安心して休める寝床探しをしていたら退屈なんて感じることはありません。
それとは反対に家で飼っているインコは十分な餌と天敵もいない安心できる環境で毎日暮らしていたら、まあ退屈してしまうことでしょう。
退屈が発情の原因の一つならば、退屈させないように工夫するといいでしょう。
そもそもフォージングってなに?って思う人もいると思います。
フォージングとは動物の餌探しのことです。
野生のインコは一日の大半をその餌探しと食事にあてているそうです。
その餌探しをする状態を作り出す必要があります。
フォージングは簡単に言えば頭を使って餌を食べる知育用具みたいなものです。
ぴーたんのフォージングの一例でいうと、こんなものを使っています。
100均で売られている、薬を区分けしたりして使うケースに餌をいれて
自分でふたを上げて食べるのです。
目の前にある餌を食べようとするときは発情なんてことを忘れて餌に夢中です。
まとめ
家でインコを飼うということは野生のインコよりも発情しやすい環境であることが分かりました。
そして、過度な発情は病気の原因になるため、生活を整えて、工夫しながら必要のない発情を抑えていきましょう。
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